三連休の最終となる敬老の日、職場で仕事をしていたカラオケ事業のメンバーを誘って、千葉市内でも人気が高い(食べログでの評価が高い順)お蕎麦屋さんに、カツ丼を食べに行ってきました。
座席数は座敷で4名×3、テーブルが8人がけの大机1卓と、2名がけの小机2卓。合計すると客席数24名。
メニューを見ると、カツ丼にも並・上・ひれの3種類があります。
カツ丼にしてはなかなか強気の価格設定。並と上の価格差500円は、かつやのカツ丼(梅)1杯食べられるってぐらいの値差です。
3人で訪問し、上カツ丼が2人前しか残っていないということで、期せずして上カツ丼2・並カツ丼1を頼むこととなりました。
さて、我々に500円の違いがわかるのでしょうか?
おそらくどちらか一方だけを食べていたら、500円の差が意味することを体感理解することはできなかったでしょう。(どちらも普通のカツ丼基準で言えば質も量も高評価)
さほど鋭敏な舌を持つわけでもない我々が、違いを理解できたポイントは2点です。
- 従業員さんの笑顔あふれる仕入れへのこだわりストーリーテリング
- 同じタイミングで違う商品を食べ比べることができた
ライバルとの差別化を戦略とするのであれば、お客様に「違うね」と言ってもらえる商品を創造し続けることが条件になります。
お客様が「違うね」と言ってくれるであろう「差」にお客様やライバルよりも敏感であり続ける必要があります。
今回の昼食で改めて実感したのは、「気づく感性は訓練の量に比例する」ということ。
意図的計画的に似ているが非なるものを見比べる・聞き比べる・食べ比べる体験の量を確保している人間集団と、気がついたら比べていたという人間集団と、一定期間後の気付く総量は事業の成否を分けるぐらいの違いになるかもしれません。
また、そこまで訓練を積んでいないお客様に「違い」を伝え続ける環境づくり・行動の継続も肝要です。気づいてくれないお客様が悪い、という独りよがりの商売が長続きするわけがなく、むしろお客様が「あの店のこの部分が全然違うんだよ」と口コミで広げるようになっていただければ、最強の営業マンを無給でメンバーに加えるのと同義です。
商品とお客様の関係性を俯瞰する視点を変えるだけでも、異なるメッセージが生まれます。お客様の行動が変わる、という成果につながるメッセージがいいメッセージ。
消費者目線で多くのメッセージに触れ、気付き、自分たちの栄養素にしていきましょう。