そういえば、先々週のことになりますが、北東北の経済視察に行っておりました
で、出発の日が例の東北新幹線連結分離事故でして、しっかりダイヤ乱れに巻き込まれてまいりました
こういったトラブル時に、受容力と対応力が遺憾なく発揮されます
今回は団体での旅行、自らも一随行者という立場なので、同行の皆さんの穏やかな立ち振舞と、添乗する旅行代理店さんの緊張感あふれる対応を冷静に拝見することができました
しかし、最近は南海トラフ地震予測に対する”過大評価”論争や、対して”正常性バイアス”がことさら強調されて持ち出されたりと、「論拠」はいいんだけどそれを下支えする「事実」データが相対的に不足したままの議論が平然となされている様子を目にするにつけ、自由論者であってもしっかり事実観察は怠ってはいけないなぁ、と自省の糧とさせていただいております
初日が終わってみれば、半日程度のスケジュールをキャンセルするという、まぁ言ってみれば大過ない感じで視察は進行し、宿についてお湯に使って宴会すれば何事もなかったのような平穏無事な空気で心地よく眠りにつくことができて、めでたしめでたしです
2日目、関東が猛暑日だと言うのに東北は雨がぱらつく17度とかいう半分以下の気温、完全にご一行様は服装の選択ミスに混乱をしつつ、秋田の工業と民俗観光資源を昼・夜とわずに視察します
言葉は時代とともに生きるものなので、「これが正しい」と言い張るつもりもさほどないのですが、「風俗」という言葉が最近は極めて狭義の意味で受け止められる機会が増えているように見受けます
元来「風俗」とは
風俗（ふうぞく、ふぞく）は、ある時代や社会、ある地域や階層に特徴的にみられる、衣食住など日常生活のしきたりや習わし、風習のことである。広く、世相や生活文化の特色をいう場合もある。類似語に世俗や習俗（習慣と風俗）がある。用例としては「明治時代の風俗」「下町の風俗」などがある。
とWikipediaに記されるように、むしろ「文化」という言葉と近しい使い方だったと思うのですが、ややもすると性的な活動のみを指すかのような認識・用法にシフトしているように感じられます
言葉の使い方や定義はその言葉を用いる人を取り囲む環境やそれまでの経緯によってダイナミックに変わるものだと思いますので、だからこそ用語（Content）そのものの定義や使われる文脈（Context）を確認しながら使えるといいのですが、タイパタイパと叫ばれる今の状況では、そんな余裕も少しずつ失われていくのでしょうか
色んな意味で「遊び」を大切にしたいですね
3日目に入り、再び秋田から岩手へ行程は進みます
このあたりになると本経済視察団の本来の姿が遺憾なく発揮され、事前に配布されていた行程表はあくまで一参考資料としての立ち位置を確立し、各施設の臨時営業状況などを加味しつつ、動的に最適解を求めるという、まぁ、ざっくばらんに言うと「ミステリーツアー」を楽しむ段階になってきます
こういった「Agile」な旅程で10数年にわたって世界各地をめぐらさせていただいた体験は、間違いなく私の血肉となり自社の経営にも少なくない影響を与えてくれているのでは、と思います
まさにVUCAに対応する経営者の意識変革にはもってこいの体験です
よく「会社は社長の器以上にはならない」なんてことが、特に中小企業界隈では頻繁に語られるわけですが、これって「アッパーエシェロン理論」そのものです
リンク先をそのまま開くと細かい横文字がウニョウニョ出てくるので、Google NotebookLMくんにこれを消化してもらうと
アッパーエシェロン理論を端的に表現すると、「組織の業績は、そのトップマネジメントチームの構成員の認知的特性や価値観に大きく影響される」というものです。 つまり、経営トップの考え方や価値観が、組織の戦略や業績に色濃く反映されるということです。
これまでの私たちの会話でも、経営トップが組織の戦略策定やリソース配分、企業文化などに大きな影響力を持つことを確認してきました。アッパーエシェロン理論は、こうした経営トップの影響力を、彼らの認知特性や価値観という観点から説明しようとするものです。
具体的には、経営トップの年齢、経験、出身業界、専門性などが、組織の戦略や業績に影響を与えると考えられています。例えば、リスク回避的な性格の経営トップは、保守的な戦略を採用する傾向があるといった具合です。
アッパーエシェロン理論は、組織の意思決定や業績を理解する上で重要な視点を提供するものです。
と、素晴らしくわかりやすく（まだ長い？）日本語化してくれました
いやぁ、どんどん知らないと置いてけぼりになるような技術が我々の周りを取り囲んでいるんですねぇ、クワバラクワバラ
