(株)ヒカリシステム社長 |千葉県中心にパチンコ店、温浴施設、宿泊施設、介護事業、システム開発、YouTube、サイト&動画制作など幅広く経営

  1. グルメ

観光立国!

月曜日・火曜日と、2003年からぱちんこの依存問題相談窓口としてご貢献いただいている特定非営利活動法人リカバリーサポート・ネットワーク様を昨年12月に引き続きお伺いしてきました

全国のパチンコ店ホールスタッフ向けに依存問題の知識学習のためのeラーニングシステムもご提供いただいております。こちらの活用状況は2023年12月現在で登録法人数95社、アカウント1,448、PV43万強と、まだまだ伸びしろがあると思いましたので、MIRAIでもどんどん会員様にお声がけしていきたいと思います

2時間の意見交換において、話題の中心はパチンコ業界がCSR的視点から依存問題に取り組む必要性とベクトルを、いかに組織的戦略的に展開していくか、ということでした。

ちなみに、語弊を恐れずに言うならば、日頃より所謂「CSR」にも正しいCSRと誤解されたCSRがあるように思っている(いた)というのが偽らざるところでございます。まぁ、あくまで「メセナ活動」や「SRI」「ESG」「SDGs」など一連の(と十把一絡げに扱うのも失礼かもしれませんが)概念が、真に企業や産業に必要と信じられて取り組んでいたのか、流行りのアクセサリーやカモフラージュのための”粉飾”的取り組みだったのかが、玉石混交(ほぼ石?)だったなぁという、個人的な狭い視野からの評価でありますが。

が、ここ数年(数ヶ月?)の世界的な消費者や報道(マス・ソーシャル)の様子なんかを見ていると、これらの概念は「最小化したい(生産性を下げる)コスト」という扱いではなく「活用していくべき(生産性を上げる)資源」という観点で向き合うような考え方の転換を急がないと、あっという間に足元を救われて取り返しがつかなくなるというバッドシナリオが待っている気配をヒシヒシと感じちゃう次第です
VRのバイオハザードぐらい怖いですが、ゲームと違ってこちらは現実社会ですから、電源切って逃げるわけにはまいりません、しかと受け止めたいと思います


沖縄から戻った翌日はMIRAIの定期理事会
通常通りの審議事項に加え、複数の勉強会も同時開催という、なかなか無鉄砲なスケジュールで進行させていただきました
その一つが「20代の声、私にとって遊ぶこと働くこと」と銘打ったパネルディスカッションだったのですが、6名の登壇者のお陰で大変有意義な意見・声を伺うことが出来ました

自分達の中で勝手に決めている常識でシステム1的な処理を重ねてどれだけ多くのムダを重ねてきたのか、重ね続けようとしているのか、という、我々の業に対するわかりやすい反省と未来への方針が思い浮かびまくります

なお、一緒にディスカッションを聞いていた当社の幹部も早速自社の意思決定にこの情報の種を持ち込んでくれていました
やはり「我以外皆我師」ですね


で、翌日からは北海道へひとっ飛びです
三連休は関東も非常に気温が下がるという予報で、訪問予定の札幌・函館も真冬日が続く予報でした
何よりこの時期の北海道は交通機関が予定通り動いてくれるかどうかが一番の肝なんですが、結論から言うとほぼ定刻通りの運行で思い描いた通りの視察・訪問スケジュールをこなすことが出来た次第です

夕方前に到着し、お世話になっているご夫妻と札幌の予約困難店で会食をさせていただき、翌日は温泉オーベルジュ他の視察のため函館に向かいます

函館といえば歴史ある北海道の主要都市であり、現在まさに映画館で絶賛放映中の「ゴールデンカムイ」原作の最後の物語が繰り広げられる街でもあるのですが、パチンコ業界的視点で見てみると山形の雄ベガスベガスさんが着々とM&Aによるドミナント化を進める市場ということで、カニバリゼーションの忌避や新たなお客様価値創造にどんな取り組みをしているのか、も見聞したく、短い滞在時間の中結構忙しい行程となりました

なお、逗留させていただいたのは旧同友会時代の合宿でも何度もお世話になっている鶴雅リゾート様が2016年にJR北海道より買い取った宿をリノベートした函館大沼 鶴雅リゾート・エプイでございます

自社でも2019年から宿泊機能を伴う温浴施設を開業し、書籍や講演でインプットされる今後の日本の人口動態やら政策やらを鑑みるに、しっかりとした来館動機を形成しやすそうな「食」をフィーチャリングした施設にはずっと関心があればゆえの選択です
今後も機会があればいろいろな材料を引き出しに集めに行きたいと思っております(キリッ)

ということで!今回も自社の風土にあった価値創造のヒントをたくさんいただくことが出来ました

以前拝読したこちらの本の中でも観光立国に必要な4条件として「気候」「自然」「文化」「食事」が上がっていたことを思い出しました
今後の北海道新幹線延長計画なども含め、大きな戦略として北海道がインバウンド需要喚起のクリーンナップになるのは言わずもがなでありますが、方針を実装する際には大雑把なコンセプトだけでなく、細やかな実施力・マネジメント力も必要になるわけで、ややもすると上位の意思決定者はこの「実施」を気合と根性でなんとかしろー、的な扱いをすることも間々やっちゃってる事例が散見されますので、うまくやれるといいなぁ、なんて思いはめぐります

グランド・デザインもエンジニアリングも重要だよね、ということで、やはり多様性を「認めあう」ことができる組織は、一定の優位性をもつといえるのではないでしょうか

「優位性」を最も発現すべき要素の一つが「顧客価値(当社では「お客様価値」といい張ってますが)」のあり様・生み出し様だと思います
機能面の重要性に限界が早期に訪れる一方、一見すると「無駄」と言われるような「知恵の価値」は際限なく拡張していく成功事例がたくさんあり、やはり「意味付け」というのは事業を考えるうえで避けては通れないものなんだろうなぁ、なんてことを、ゴールデンカムイにも登場していたお団子を頂いたり、函館の胃袋を鷲掴みしているテーマレストランで40分の行列に並んだり、函館の街をぐるぐるぶらぶらしながら、いろんな事例から反芻させていただきました、ゲップ

函館という街自体はピーク時34万人の人口が今や24万人を下回るという、3割減の減衰状態だそうです
(パチンコ業界はもっと減衰してますが 涙)
シュリンクする市場の中でもしばらくはシェアアップで新たな価値を生み出していく原動力を養うことはできるのかもしれませんが、今あるコップの水をかき混ぜるだけの能力開発や能力発揮ではいつか最終的には干上がってしまうのは自明の理です

そんな中では競争だけでなく、一部強調して市場を整備していくことも必要だと考えますし、何でもかんでもレッセ・フェールという主張の人は激レアさんになっていると思われる一方、じゃぁ適切な建設的ルールなんて作れるもんなら作ってみろよ、というご意見が出るのもご尤もなことかと存じます

そんなこんなに際しまして一点申し上げさせていただくのなら、ルールに基づくゲームを皆が全力でやるのであれば、ルールを高速サイクルで微調整することでマスタープランに向けた軌道修正はなんとかなると思われる一方、ルールをかいくぐることで利得を得ようという「脱獄王」の跋扈がゲームそのものを崩壊させるおそれが十分にあるため、やはり制裁棒的な道具も、ルールを設計するだけでなく実行確率を上げるための備えとして合わせて必要なんじゃないでしょうかと思う次第です

ということで、最後の締めに選んだこちらも4年ぶりぐらいの訪問になる素晴らしいお寿司屋さんでも「独自価値」を高めるであろうオリジナル日本酒の制作など、お客様満足度向上に余念がありませんでした

美味しいお食事をいただきながら、王道の努力がんばる市場のプレイヤーこそがしっかり繁栄する、そんな世の中でありつづけるといいな、自分達もその輪の中で発展し続けていきたいな、ついでに美味しいもの食べてもできるだけ体重は発展しないでほしいな、なんてことを思いつつ、3日間の視察を終えたのでした

※ちなみに、本といえばで話題も引き起こされた、かの先生がお書きになった観光に関する著書はこちらです

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