摂取→消化→吸収→代謝
遣唐使の時代や江戸末期開国の時期の例を見るまでもなく、今まで自分たちの周辺になかった物や概念に出会ったとき、優秀な人はまずはありのままの姿でそのものを体験「摂取」する。
然る後、自分で理解した内容を、自分と自分の仲間が一番わかり易い表現に置き換えて「消化」し、消化したものに含まれる栄養素を「吸収」、吸収した栄養素を「代謝」することで活力となし、自分たちの現実生活をより良きものに変化させる「行動」に結びつけてきた。
現在においても、新しい概念は往々にして英語を使って組み立てられることが多く、導入の初期においてはそのままの言葉を、とりあえず馴染みやすい「日本語発音(遣唐使の時代は漢字を「音」が似ている平仮名、江戸末期以降現在に至るまでの間は英語を「音」が似ている片仮名)」に載せ替えることで「消化」したと勘違いして個人・組織に「吸収」しようとするが、実際には内容を理解するという次元での真の「消化」がなされていない状態なので、そのまま体内に取り込もうにも、「吸収」できずに、ひどい場合は消化不良による食あたりを引き起こして、栄養どころか毒になりかねないものである。
世の中で流行っている「英語綴の四番目と英語綴の二十四番目」に関しても、これと同様の枠組みの事象がそこかしこで発生している。
一つの個人的目安だが、正しい英語綴りで書けない「片仮名」単語や、調べなければ正しい漢字で書けない「複雑な名詞」を使って表現している人は、その物や概念の内容・本質を理解していない、と断じてもほぼ問題がないと考える。
自分や周囲の人が、誤解なく理解し合える平易な単語と構文を用いて説明ができる状態こそが「理解している」と言われるべき状態である。
「消化」なくして「吸収」なし。「吸収」なくして「代謝」なし。
自身の普段の言動に対する自省も含めて、新しい概念を取り入れようとする挑戦者諸兄には注意を払っていただきたいものである。
デジタル化のターゲット
新しいデジタルツールに触れたとき、時に人はそのアイテム・サービスのオーナーになることで満足することがある。これは必ずしもITやDXといった「バーチャル」なイシューだけでなく、例えばセミナーを受けに行くこと、パーティーに出てメンバーと知り合うことなど、リアルな世界でもゴールを履き違えるケースは間々あることである。
新しいITツール・デジタルツールを導入することをゴールにしたままではいけない。
もちろん最初は「デジタルツールを持つ」という「ニューノーマル」な状態をキープすることは大いに可能性を広げるが、自分・もしくはチームが狙うべきコンバージョン・KPI・KGIをアセスメントすることなく、グランドデザインを持たないでバーチャルなビジネスオペレーションが変わった姿だけを見て喜んでいてはいけない、ということである。
「デジタル・トランスフォーメーション」は、オーガニックに存在するリアルな問題を各種インターフェイスを活用してデジタイズし、デジタイゼーションによって得られたデータに基づくデジタライゼーションによりCSの向上・プロセスのコストパフォーマンス改善によりビジネスのコアをトランスフォームさせることであるから、やはりマネジメントサイクルのゴールとしては「フィジカル」すなわち「物的」リアリティが変わってそのミッションをコンプリートすることをターゲットとするべきなのである。
物的→情報→物的環境整備と、それを支える「人」
さて!ここからは!
自然に書きます。
先週は4週に一度の環境整備点検。以前こちらのブログでもご紹介しているように、今期の重要テーマは「差別化」であり、その入口として「整頓」を「理不尽なマーケット」の視点でチェックしています。
「もうこれ以上やること無いよ」という嘆きの声も聞かれてきますが、「物的・人的・情報」といったフレームワークを使って自分たちの現場を見る角度を増やしてみれば、そして隣のライバルの見る角度をパクってみれば、同じことをやっていても「まだまだできる」伸びしろを発見できる、「課題発見力」を育てることができるのです。
成果=「何をやるか(方針=課題発見)」×「どうやるか(実施=課題処理)」
この業績アップの因数分解を活用して、新しいメンバーと共にたゆまぬチーム力育成と、成果ゲットを達成しましょう。
ここからは、15年間「環境整備」に取り組んでいる当社の「成果」と「伸びしろ」を大公開です。
人の成長に限界なし! 店内の掲示物も、「飾り」から「営業ツール」へ、考え方の整頓進行 iPadとGWSをどんどん活用していただいてます。
「グラゼニ」ならぬ「ホルゼニ」!お客様に近い部分から、改善を重ねる。 周りのレベルが上がれば、例外も気になる、ハズ。 これが最高、と信じていたのに、周りの変化は容赦ない。 縦割りの誘惑に負けない。新たなテリトリーも同じ感覚で。
「差別化」するからには、「領域展開」した後、その領域内で「実施した手数」「参加した人数」といった「量」を増やすことが必須です。「新しいことをやった」ことを評価してくれるお客様はごく一握りのアーリーアダプターです。「マス」は「長く・多くやり続けている」安心感を高く評価する。
点検日前の付け焼き刃は、「理不尽なマーケット」には通用しません。次回の点検結果は、もう決まり始めているのです。よろしく!